ハバノリとは
ハバノリは日本のほぼ全域に分布する海藻で、海岸の岩の上などで普通に見られます。日本各地の海沿いの地域ではなじみのある海藻ですが、流通量はそれほど多くはありません。房総では正月に食べると「一年中ハバを利かすことができる」と言われ、雑煮に欠かせない食材です。
生は茹でて味噌汁やサラダ。干したものは軽く炙り砕いてご飯にかけたり、味噌汁に入れたり広い用途があります。
通販では浅草海苔と同じように干したものが販売されています。価格は1枚何と1,000以上の超高級品。このような価格なので房州の家庭では「ハバノリは人からもらうもの」とされています。私は東京の寿司屋へおみやげに持っていったところ、味は良いけどこの値段では使えないと言われました。浅草海苔と比べてハバノリは、磯の香りが非常に強く旨味が強いなどの特徴があります。干したハバノリは浅草海苔の様に巻物にしたり餅に巻いたりすると固くて食べられません。
砕いてご飯にかけたり、味噌汁に入れるのが一般的です。
昔は海に出て自分達で採取していましたが、千葉県ではほとんどの場所で漁業権が設定されているので、漁業権のない人は採取することができませんハバノリを食べてみたいという人はお店で買うしかありません。
通販だと3枚で3,900円ととんでもない価格なので、海辺の海産物や農産物直売所で購入してください。これだと1枚250円から500円位で購入できます。
私が知っているのは次の店です。
・南房総市千倉町瀬戸浜瀬戸浜まんぼう
・南房総市千倉町宇田畑の八百屋さん
ハバノリ漁は12月~1月の夜間に行われます。手作業で摘みとり、根の部分を切り取り砂や貝を洗い流し、2cm位に刻んで簀の子に並べ天日干しにします。このようにすべて手作業なので非常に高価になってしまうのです。
余談ですが、ハバノリやアオサノリは、メジナやブダイ釣りのエサにも使われます。オキアミなど動物性のエサに比べて釣れれば大型です。しかしアタリは少なくなるので退屈します。
【学名】幅海苔(Petalonia binghamiae)
褐藻綱カヤモノリ目カヤモノリ科セイヨウハバノリ属
【地域名】ハバノリ、ハンバノリ
【旬】12月から1月
ハバノリの食べ方
雑煮
雑煮の中に細かく砕いたハバノリを入れます。生でも乾燥したものでも構いません。
ハバノリの佃煮
砕いたハバノリを醤油、酒、砂糖で煮詰めます。市販品とは比べ物にならないくらい磯の香が強い佃煮ができます。
ハバノリの味噌汁
ハバノリの卵かけご飯(TKG)
1杯500円以上になる贅沢な卵かげご飯。絶対におすすめです!
ハバノリの蕎麦
ハバノリラーメン
私が唯一知っているのは、南房総市白浜町のお食事喫茶ことぶきのみ
このお店は、マツノリラーメン、サザエカレー、焼きさんが定食なども提供しています。
ハバノリの茶碗蒸し
卵とダシの割合は1:3で作りました。IHだと5で5分3で7分、これで失敗したことはありません。
ハバノリのふりかけ
大根の葉が余っていたので、刻んで入れてみました。白いご飯にピッタリのふりかけです。
ハバノリ炒飯
長く炒めると海苔の風味が飛んでしまうのでしょうか。二回作ってみましたが、やっぱり同じです。
最後にハバノリを加えた方が良いかも知れません。