高宕山 無量院 満福寺【富津市田原】

2026年05月03日

満福寺(まんぷくじ)

富津市田原の「満福寺」は、高僧の行基(668年~749年)が開基したとされる真言宗智山派の寺院です。

概要

参考文献:千葉県君津郡誌(下巻)
【宗派】
 真言宗智山派(富津市小久保 真福寺末)
【山号】高宕山
【院号】無量院
【寺号】満福寺
【本尊】阿弥陀如来
【御朱印】なし
【由緒沿革】
(境内案内板より)

高谷山縁起
 
往古は高胡山寶泉寺という。
後世は高谷山満福寺という。
 
抑々西上総天羽郡の庄、宇藤原村高谷山の本尊十一面観世音は奈良時代天平十五年(西暦七四三)春、行基菩薩諸国修行の序、当地に来り(籠り)登りて高谷山八嶺八谷の勝景霊地にして誠に此はこの観音の浄地補陀落山の異する渇仰の余り、手目二尺八寸の十一面観世音菩薩の尊容を彫刻奉り、御堂建立ありて此の峯に安置し給う。
 
殊に行基菩薩は聖武皇帝帰依の菩薩なれば奏寓まし当山へ庄(荘)園、数百町御寄附られしより相続いて数多の伽藍を造立し、其の上坊が沢と云う所に九十九坊の僧舎まで甍を並べてこれを営み給う、誠に十一面観世音菩薩の奇感霊應、日ましに月を超え年を経るにしたがい霊験新たに御座次故、遠村、近里は申すに及ばず、国中他国に至るまで貴賤群集をなして、諸万人の耳目を驚かす事、過ぐ観音菩薩の御誓いなるべし、その後あわれむべし、星移り物天文(西暦一五四八)未の年里見の家も滅亡し荘園まで取り上がり、又慶長十九年(西暦一六一四)甲寅十月二十五日の大地震に出火して一宇の堂も消失せり。
 
その後享保八年(西暦一七二三)癸卯の頃より御堂修造に資材勢力尽くせり。若し大慈大悲観音を真の福寿海無量と御誓いむなしからずば助力の輩に福徳長命をなら占め、皆得解脱の経悦たがわず当来必浄土の台に至りべき事、疑い心あるまじく依りて識進の趣、此如し。
 
文政十二年(西暦一八二九)己丑春三月下旬写す。
 
別当 田原村
満福寺 法師 秀順
 
宇藤原村
島野治左衛門 施主
 
棟梁 沢宗俊

原文は少々難しく長いので、簡単まとめると以下のようになります。
 
昔は、この寺を「高胡山宝泉寺」と呼んでいて、その後「高谷山満福寺」と改称しました。
奈良時代の天平十五年、行基菩薩が諸国修行の際、上総国天羽郡の荘園である高谷山(現在の高宕山)に登り、観音の浄土である補陀落山(ふだらくさん)にも劣らぬ景観に感じ入り、二尺八寸(85cm)ほどの十一面観世音菩薩像を彫刻し、高宕山観音堂を建立して安置しました。
 
行基菩薩は聖武天皇の厚い帰依を受けていたため奏上したところ、この山に数百町にも及ぶ荘園が寄進されました。さらに「坊が沢」(現在の君津市内箕輪)に多数の塔頭や坊が建立されました。(現在千葉県指定文化財の九十九坊廃寺阯)
 
時は経ち、天文年間(1548年頃)に里見氏の際力が衰え荘園も没収されます。さらに、慶長19年(1614年)10月25日の大地震の際の火災で建物はすべて焼失。
享保8年(1723年)頃から堂の修復が進められます。

境内案内

境内は里山に囲まれた閑静な場所です。

駐車場

駐車場は広く10台以上停められます。
駐車場

本堂

本堂
本堂のアップ写真
本堂に「上総國第二十番 興教大師霊場 高宕山 無量院 満福寺」の札があります。
「上総国興教大師霊場」などで検索してみましたが、富津市竹岡の延命寺(第29番)、富津市八田沼の能満寺(第40番)しか確認できず、現在の「新上総国三十三観音霊場」とは別物のようです。
上総國第二十番 興教大師霊場

高宕山(330m)

境内に満福寺の山号となっている「高宕山」の案内板があります。
「高宕山」は満福寺から約7km東側にある標高330mの山です。
岩にめり込むように建てられた観音堂、天狗の面、頭が半分になった仁王像など、ただならぬ雰囲気を持つ山として人気の登山コースです。
 
高宕山観音堂にあった、行基が彫ったとされる十一面観音像は観音堂の火災際に移され現在保管場所は非公開となっていますが、年に1度(8月)に公開されるそうです。
 
高宕山観音の登山記録
高宕山の案内板

手水舎

手水舎
「當(当)村 牧野XX 願主XXX」手水石の文字はほとんど読み取れず年代は不明です。
手水石

詳細情報

名称

高宕山 満福寺

住所

〒299-1755 千葉県富津市田原921

お問い合わせ先

0439-68-1184

※スマートフォンの方は電話番号をタップで直接電話できますので、営業時間や定休日をご確認下さい。
また掲載されている情報はこの記事を掲載した当時の情報ですので、古い場合がございます。
お問い合わせの際は「『房総タウン』を見た」とお伝えください。

駐車場

あり

アクセス

館山自動車道路「富津中央IC」より約8.6km 車で12分
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