空蔵院【君津市南子安の寺院】

2024年01月22日

空蔵院(くうぞういん)

君津市南子安の空蔵院は、真言宗豊山派の寺院です。境内には樹齢数百年の大木が茂り相当な古刹と思われますが、明治時代の大火で資料などを焼失し創建等は不明。見所は君津市文化財に指定されている「涅槃図」(毎年2月公開)とピラミッド型に組み上げられた無縁仏の供養塔です。

概要

【宗派】真言宗豊山派
【山号】摩尼山(まにさん)
【霊場巡り】
 ■上総国薬師薬師如来 第9番
 本尊:胎蔵界大日如来
 ご詠歌:いつしかに はなはさきつつ みごもりの こやすくなすも るりのちかいに  
 ■新上総新上総国三十三観音 第4番
 本尊:如意輪観世音菩薩
 ご詠歌:父母の めぐみもふかき 子安なる 大悲のちかい 頼もしきかな
【御朱印】あり
【文化財】空蔵院の涅槃図(平成8年3月21日 君津市指定文化財)
【由緒・沿革】参考:らんだむガイド(摩尼山 空蔵院)/君津市史
明治時代の大火で資料等が焼失し創建等は不明。現在の本堂は明治二十八年(1887年)に再建された。本尊の大日如来をはじめとして如意輪観音を含む十六体と三十三観音像(三十四体躯)、千躯地蔵立像(四百二十五躯)の像が祀られている。これらは以前に空蔵院持ちの五つの堂宇(地蔵堂・薬師堂・作乃堂・西之堂・観音堂)から移されたものである。
 
堂内の縦2.7m、横1.82mの「釈迦涅槃図」は、君津市文化財に指定されている。作者は狩野派の絵師、英一蝶の門人である雪岑副王(せっしんふくおう 天明五年(1785年)~85歳没)で江戸時代中期の作と推定されている。涅槃図とは釈迦が入滅する情景を描いたものである。

境内案内

山門手前には広い駐車場があります。

【駐車場】
駐車場
【山門】
山門

境内案内

山門左側は客殿と庫裏があり、ここで御朱印がいただけます。山門正面は本堂、本堂右裏には大きな供養塔が二基あります。
境内案内

六地蔵

山門手前左側に三組の六地蔵が並びます。赤い前掛けは、お地蔵様の縁日の際に参詣者が掛けたものです。
六地蔵

手水鉢

手水鉢の年代は不明。手水鉢奥の力石は子安神社から運ばれてきたと伝わります。

【手水鉢】
手水鉢
【客殿と庫裏】
客殿と庫裏

【御朱印】
「上総国薬師薬師如来 第9番」と「新上総新上総国三十三観音 第4番」の二種類。
庫裏の呼び鈴を押すと頂くことができます。
御朱印

宝篋印塔

古いものだと思われますが、年代は確認できません。
宝篋印塔

本堂

明治の大火で焼失し、明治二十年(1887年)に再建されたものです。
本堂左側の半鐘はかつて火の見櫓にあったもの。南子安周辺は季節風が強く火事が多かったようで、半鐘の形が歪んでいます。
本堂

本堂向拝の彫刻

向拝には龍、浪、牡丹、裏側に鶴の彫刻が施されています。龍の裏側に「飯妻茂平治 仝(同)人母」と彫られています。
「飯妻茂平治」で検索してみるとヒットしたのは1件だけ。ふじさんミュージアム所蔵資料関連一覧の奉納者に記載されています。
本堂向拝の彫刻

鶴の彫刻(左)
鶴の彫刻(右)

供養塔

本堂裏側は古い地蔵や無縁仏を集めた供養塔が祀られています。これほど大きなものを見たのは初めてです。
これらは以前に空蔵院の末寺やお堂から移されたものです。空蔵院から拝受した資料によると四百二十五躯とあります。
供養塔(大)
供養塔(小)

詳細情報

名称

空蔵院

住所

〒299-1162 千葉県君津市南子安2丁目1-31

お問い合わせ先

0439-52-5425

※スマートフォンの方は電話番号をタップで直接電話できますので、営業時間や定休日をご確認下さい。
また掲載されている情報はこの記事を掲載した当時の情報ですので、古い場合がございます。
お問い合わせの際は「『房総タウン』を見た」とお伝えください。

駐車場

あり

アクセス

・JR内房線「君津駅」より約3.1km 徒歩約32分
・館山自動車道路「君津IC」より約3.2km 車で約6分
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