正一位山神社(しょういちい さんじんじゃ)
神社概要
君津市笹の「正一位山神社」は、亀山湖上流部に鎮座する神社です。当神社は君津市大戸見から亀山湖・笹川湖方面へ抜ける「千葉県道24号線」沿いに鎮座しています。
【旧社格】郷社/神饌幣帛料供進神社/正一位
【祭神】
・大山祇命(おおやまつみのみこと)
・須佐之男命(すさのおのみこと)
・高皇産霊神(たかみむすびのかみ)
・倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
【祭礼】以前は八月一日に執り行われていたが、現在は未確認。
【御朱印】なし
【由緒・沿革】参考文献:千葉懸君津郡誌(下巻)
社殿によると、室町時代後期の延徳二年(1490年)君津市笹の「彌陀山 明覚院」の火災で書類等は焼失し、永正元年(1504年)に文亀以前の棟札等は腐朽し創建年月は不詳。
永正元年(1504年)社殿を再建。天文二十二年(1553年)、元禄十一年(1698年)に社殿を造営。
江戸時代の天明二年(1782年)七月十一日、正一位(注1)を授けられる。天明以降の七月六日の例祭は亀山郷六十四村の盛大な祭典が行われていたが、明治の初めに改廃させられ八月一日に変更。
明治十七年(1884年)三月二十二日、郷社に列せられる。
明治三十九年(1906年)神饌幣帛料供進神社(しんせんへいはくりょうきょうしんじんじゃ)に指定される
注1 正一位とは
国家に対する功労が著しい人物(征夷大将軍・関白など)に叙される階級と、神社の最高位の2つの意味がある。
稲荷神社の総本社である伏見稲荷大社が建久五年(1195年)に正一位を授かり、勧請を受けた神社も正一位を名乗る神社が増えた。
本社には位記宣下その他貴重な古文書を保蔵。また鹿角が多く保存され現在では絶滅したと思われる形状奇怪にして巨大なものもあると千葉懸君津郡誌に記載されています。
境内案内
千葉県道24号線に一の鳥居が建ち、その30mほど先に二の鳥居が建っています。二の鳥居の先は参道。右側に末社と神輿蔵、正面に拝殿と本殿が鎮座。
拝殿裏は笹川の渓谷があり上に神橋が架かっています。
鳥居
一の鳥居は昭和三年(1928年)吉日建立。形状はシンプルな靖国鳥居。
二の鳥居は平成八年(1996年)吉日建立。形状は一の鳥居と同じ靖国鳥居です。
二の鳥居改建記念
総勢100名以上の氏子、寄付者の名前が刻まれています。
境内全景
右の鉄骨は神事や祭礼の跡でしょうか。
神輿蔵
中に神輿が二基納められています。
末社
名称・祭神は記載がありません。
手水舎
銅葺きの屋根。手水石の年代は不明。狛犬は『笹村山亀』の文字が見えます。年代は彫られているようですが、読み取ることはできません。
文字が右から左に彫られているので昭和初期以前のものだと思われます。
常夜灯と狛犬
常夜灯の奉納は平成十四年吉日。
拝殿と本殿
拝殿と本殿は、昭和六十三年(1988年)十月吉日と令和元年(2019年)六月吉日に改築されています。
拝殿裏は人は一人通れるくらいの神橋(しんきょう)が架けられています。
公式Webサイト
千葉県神社庁監修『神社検索隊』山神社(サンジンジャ)