増間七滝&大日山遊歩道【南房総家族時間】

2017年07月03日

増間七滝・大日山ハイキングコース

 
増間ダムから大日山周辺は1周約6Kmの「増間七滝・大日山ハイキングコース」となっていて2時間位で一周することができます。
滝は全部で7個ありますが、遊歩道から入れるのは水垢離の滝(前蔵引の滝)と坊滝の2ヶ所で、他の滝は崖を降り川の中を歩かないと見ることができません。
1.前蔵引の滝 落差9.2m
2.後蔵引の滝 落差7.0m
3.薬研(やげん)の滝  落差4.5m
4.狩人の滝  落差1.5m
5.乙女の滝  落差6.3m
6.乙坊の滝  落差8.4m
7.坊滝    落差23.0m
 
遊歩道の入り口は増間ダム側と大日山登山道の2ヶ所あり、今回は増間ダム側から入ります。
 
駐車場とトイレは増間ダム入口付近にあります。
大日山遊歩道の駐車場とトイレ
 
増間川の橋を渡ると最初の入口が二股に分れていますが、左側がハイキングコースです。右側は増間ダムの管理施設があり行き止まりです。
大日山遊歩道の案内板
 
この分岐点の左側は日枝神社と善通寺、右側が大日山遊歩道です。今日は時間に余裕があるので、日枝神社に立ち寄ってみました。
 
増間日枝神社への分岐点増間お的神事の画像

 

日枝神社 写真左下

 
毎年3月1日に行われる御的神事は千葉県無形文化財に指定されています。この神事二人の射手が合計三十六本の矢を放ち的の当たり具合で、その年の農作物の豊凶を占うもので、起源は元正天皇の頃(715年~723年)とされています。
千葉県ホームページ増間の御神的神事
 
日枝神社の境内の大きな杉の木は「増間日枝神社の大杉群」として南房総市天然記念物に指定されています。
 

善通寺 写真右下

 
創建などの詳しいことは不明のようです。伝承によると安房国分寺の建立の際に、その瓦屋根を二分して建立したとのことです。
現在は無住のお寺であり、境内にはわずかな石碑が残されているだけで、案内板がなければお寺とは気づきません。
 
増間日枝神社の拝殿善通寺本堂の画像

 

増間ダム

 
寄り道はこの位にして、本来のコースへ戻ると増間ダムが見えてきます。このダムは1969年に完成した上水道用のダムです。
しばらくはダムに沿って歩きます。
 
増間ダム堤頂部の画像増間ダム上流部の画像

 

モリアオガエル

 
砂利道には水溜りが多く、上の木には野球のボール大の泡の塊が4つ付いています。実はコレ千葉県天然記念物に指定されているモリアオガエルの卵なんです。モリアオガエルは清澄寺が有名ですが、ここにも居たとは知りませんでした。このカエルは年々減少し千葉県では絶滅危惧II類(VU)に指定されています。
5月から6月に水面の上の木に泡に包まれた卵を産む珍しいカエルです。雨が降ると泡が溶けてオタマジャクシが水に落下します。
 
ここは単なる水溜りなので、枝を折って水のある場所に移動しておきました。
 
千葉県ホームページ清澄のモリアオガエル
 
モリアオガエルの卵
 

水垢離の滝(前蔵引の滝)

 
この滝は遊歩道の階段を下ると見ることができます。日枝神社の御神的神事の射手が、この滝で身を清めることから水垢離の滝と呼ばれています。以前は日枝神社下の「垢離の淵」で行われていましたが、増間ダム建設により滝が無くなったため前蔵引の滝の滝で身を清めるようになりました。
水垢離の滝(前蔵引の滝)
 

坊滝

 
千葉の魅力500選の一つに数えられる坊滝は、落差が25m程あり水量の多い時は県下屈指の大滝となります。
この滝は大昔大日山閻魔寺(増間寺)のお坊さんが水垢離をしたことから「坊滝」と名付けられたと言われています。
 
坊滝全景
坊滝を下から撮影
 

オニヤンマ

 
滝壺のそばで羽化したばかりオニヤンマを見つけました。成虫は10cm位で日本最大のトンボとして知られています。
 

ツチガエル

 
水辺にはツチガエルがたくさん居て近づくと一斉に水の中へ飛び込みます。周辺ではカジカガエル(河鹿蛙)の美声が響き渡ります。鳴き声が良いことから江戸時代にはペットとして飼育されていた事もあり、雄鹿の声に似ているので河鹿蛙となったそうです。
 
オニヤンマの羽化の瞬間ツチガエルの交尾の画像

 

タイコ橋

 
坊滝の上にはタイコ橋があるので橋を渡って大日山を目指します。ここから頂上まで340mと距離は短いのですが、急な登り坂が続くので結構疲れます。
 
タイコ橋の画像
 

大日山入口の階段

 
頂上まで200mなのですが全部階段なので長く感じます。
 
タイコ橋上の上り坂大日山頂上への階段

 

大日山

 
標高333.3m。頂上に大日如来石碑があるので大日山と呼ばれています。
 
ハイキングの様子大日山頂上の大日如来の石碑

 

大日山頂上からの眺め

大日山頂上からの眺め
 

増間寺廃寺趾(南房総市指定文化財)

 
昔から廃寺伝説があり、太平洋戦争時、食料確保の開墾の際に多量の「布目瓦」と「土師器片」が出土しました。平安初期にあったと思われる寺跡で、大日山蔵福寺(別名閻魔寺)と呼ばれています。
私が探した限りでは寺の跡の形跡は見つけられませんでしたが、探して見るのも面白いかもしれません。
下の画像の看板の文面が房州らしく面白いので紹介します。
 
<閻魔寺跡>
昭和三十年頃だったか国立奈良博物館長であった石田茂作先生が県教育委員長の紹介でゼミの学生数名を連れて大日山麓の閻魔寺跡の見学調査のため石野吉雄氏を来訪され同氏の案内で現場を調査された。日帰り予定で調査は不十分ながら尼寺の跡を確認されたし概貌が把握出来たので打切りますとのことで下山された。先生はご多忙のかたでありその後音信がない。
昭和六十一年四月二十七日 増間区
 
ハイキングの様子大日山頂上の大日如来の石碑

 

増間七滝&大日山ハイキングコース

【住所】〒294-0801 南房総市増間 県道258号線
【駐車場】あり
【トイレ】あり
 


 
【周辺の飲食店】
周辺には徒歩で行ける飲食店はありません。車で10分程度のおすすめの飲食店を紹介します。
 ◎約4.4km 車で7分位 牛たん市川藏里山の中にある牛たん定食店。ログハウスで宿泊(ペットOK)もできます。
 【住所】〒294-0805 千葉県南房総市下滝田127-7
 【電話】スマホの場合はここから直接電話できます⇒0470-29-5178
 
 ◎約4.7km 車で8分位 「安東食堂」 ラーメン・定食など石堂寺前の地元で人気の食堂です。
 【住所】〒299-2503 千葉県南房総市石堂296
 【電話】スマホの場合はここから直接電話できます⇒0470-46-2245
 
 ◎約6.8km 車で8分位 道の駅三芳村鄙の里大人気のビンゴバーガーや「農村レストラン カントリーマム」で薬膳御膳、薬膳カレーがあります。
 【住所】〒294-0814 千葉県南房総市川田82-2
 【電話】スマホの場合はここから直接電話できます⇒0470-36-4116
 
 ◎約7.4km 車で15分位 山海料理 隠れ屋敷典膳(予約制)山奥にある隠れ家的なお店。綺麗な庭を眺めながら個室でコース料理が味わえます。
 【住所】〒299-2505 千葉県南房総市宮下1822
 【電話】スマホの場合はここから直接電話できます⇒
0470-46-4137
 
<大日山遊歩道周辺の地図>
 

詳細情報

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