隠れ屋敷 典膳(てんぜん)
山の中を車で走っていて見つけたお店です。国道410号から1.5km程の山奥にあり、まさに「隠れ家」です。
料理が美味しく雰囲気も良いので私が良く行くお店です。5月下旬~6月上旬は近くでホタルを観る事もできます。
看板を見逃さないように、ソロリソロリと山道を走っていきます。
店は表から見ると武家屋敷の様です。
あいにく今は門内を改装工事中でしたが、庭しつらえも素晴らしく、今度はまた改装後におじゃましてみようと思います。
周囲は山に囲まれていて民家などはまったく見えません。本当に何も無いです。
元は田んぼだったのを平成17年に古民家を移築して改築したのだそうです。
「人間よりイノシシの方が多いですよ。最近はキョンもたくさん居ます。
今度キョンも食べてみようと思っています(笑)」店主談
暗闇の水
山奥から湧水を引き込んでいるそうです。料理は水が大切と言いますから、ここのお料理が美味しいのも頷けます。
典膳の店内
中に入ると数々の骨董品が置いてあり、独特の雰囲気を醸し出しています。1950年代のアサヒグラフなども無造作においてあって、待っている時間も楽しく過ごせます。
個室
賑やかな雰囲気の店内から一歩個室の中に入ると、落ち着いた雰囲気のしつらえで、店内とのギャップが面白いです。
庭ももみじの木が多く紅葉の時期に来たら綺麗でしょうね。
このまま宿泊したくなる雰囲気です。
前菜
(落花生の塩ゆで・分葱と蛸の酢味噌和え・柚子大根・ホウレン草のナムル・練豆腐(胡麻))
名物の練豆腐です。滑らかな舌触りで、少しトロミの付いた出汁と良くマッチしています。
胡麻の他に落花生を使う事もあるようです。
青紫蘇ソースのお造り
(イナダ・地蛸 青紫蘇ソース)
刺身とツマに青紫蘇ソースを絡めて頂きます。青紫蘇の代わりにセリを使ったりもするそうです。
このソースはツマと一緒に食べるとちょうど良い味になります。材料は聞いてみた事がないのですが、これが食べたくて良くこのお店に来ています。
炊き合わせ
(聖護院大根・里見和豚・房州しめじ・隠元・人参)
里見和豚は柔らかくて美味しいです。パサつかないように下処理がしてあります。
里見和豚と水郷地鶏の焼き物
里見和豚・水郷地鶏・万願寺唐辛子・椎茸・葱)
焼き物は軽く両面を焼いた後、タレを付けて2~3回焼きます。岩塩も付いているので食べ比べができます。タレは薄味なので肉の味が良く分ります。
麦とろとむかご御飯
多古町の山芋と南房総の山芋をブレンドしているそうです。長芋より味が濃いです。
むかごは子供の頃山へ採りに行きました。懐かしい味です。
嶺岡豆腐
昔、八代将軍の徳川吉宗が酪農の発祥の地の嶺岡(現南房総市・鴨川市の境にある嶺岡連峰)で「豆腐が食べたい」と言い、料理人が葛と牛乳で豆腐に似た料理を作ったのが始まりとされています。
低温殺菌の三芳の牛乳、館山の木村ピーナッツのペースト、房総の名水に良質の昆布を漬けこみ低温で3時間ゆっくりと沸かして作る典膳の嶺岡豆腐は濃厚で滑らか。
南房総市が主催する第3回南房総名品づくりグランプリで見事グランプリを受賞しました。
デザート
黒糖ゼリー・南房総産アイス・柿)
黒糖ゼリーは甘過ぎずほろ苦いので、アイスの甘味と良く合います。
店主
(山本 剣さん)
店主の山本さんにお話を伺いました。
■ご出身はどちらですか?
「和田町出身です。最初は大阪で、その後東京で料理の修業をしました。」
■どうしてここでお店を開こうと思ったのですか?こう言っては何ですけれど、相当に山奥ですよね?(笑)
「ある日夢枕に『御子神典膳』が現れて、ここで店を開くようにってお告げがあったんです。本当ですよ。(笑)
『御子神典膳』は里見氏の家来であり、戦国時代にも名を馳せた剣豪『御子神典膳吉明』のことです。
なので、店名の”典膳”も、そこからいただいたんですよ。
現在は『典膳を大河ドラマに出す会』の会長です。あ、会員は今のところ私だけなんですけれどね。(笑)
この話は以前来たテレビの取材でもお話したんですけれどカットされてしまったんですよ。今回は掲載してくださいね(笑)」
■了解しました。(笑)
ところで、ここのお料理は手が込んでいますし、材料などを見てもかなりリーズナブルですよね。
私ごときが言うのも失礼かもしれませんが、これで採算は取れているんですか?
「野菜・山菜などはお客様が少ない時に自家菜園や果樹園で作っていますし、魚介類も親戚の漁師から仕入れているので、材料費を抑えられますからリーズナブルなお値段で提供できています。
それでも足りない時は近所の方から頂いたり、野菜直売所で買ったりしています。」
たまお店長
店主より偉いのが、典膳の招き猫『たまお店長』。体も大きく態度もデカイ。
たまお店長の様子はこちらでチェック
たまお店長のツイッター
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夜17:00~20:00
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備考
単品:房州海老(伊勢海老)・アワビ・鯨の焼肉・猪の焼肉など