清澄寺(セイチョウジ)
【宗派】日蓮宗
【山号】千光山
【創建】宝亀二年(771年)
【開基】不思議法師
【本尊】虚空蔵菩薩(日本三大虚空蔵の一つ)
日蓮宗の大本山です。久遠寺、池上本門寺、誕生寺とともに日蓮宗四霊場と呼ばれています。清澄寺中門(千葉県指定有形文化財)をはじめ多くの文化財があります。
由緒 (境内案内板より抜粋)
宝亀二年(771年)不思議法師の開創。当初は天台宗の寺として開創され平安時代には房総第一の大寺となりました。江戸時代初期、仲恩房頼勢法師は家康家のから寺を賜り再興して真言宗の寺となり、京都醍醐三宝院の別院となったため菊の御紋章を許されました。
日蓮宗の開祖である日蓮聖人は、天福元年(1233年)十二歳のとき、小湊からこの寺に入り道善法師に師事し入山修行しました。
聖人は諸国で各宗の奥義を学び、建長五年(1253年)四月二十八日三十二歳のときに立教開宗しました。
その後、昭和二十四年(1949年)四月に日蓮宗に改宗しました。
境内案内
境内は非常に広く参拝するのに時間がかかります。初めにこの案内版を見てから参拝することをおすすめします。
境内
下の画像は高台から境内を撮影したものですが、これは境内のほんの一部です。
①仁王門
仁王門は文久三年(1863年)に建てられました。仁王門の中には金剛力士像(仁王像)が安置されています。右側の口を開けている阿形像(あぎょうぞう)は一切の法の最初を表し、左側の口を閉じている吽形像(吽形)は一切の法の窮極を表しています。
②手水舎
手水石は元文二年(1937年)奉納です。
③観音堂
清澄寺の観音堂は、安房国札三十四観音霊場の第十七番札所です。再興は明治十三年(1880年)、十一面観音が祀られていて丑年と午年に開帳されます。
<ご詠歌>
ふきはらう 月きよすみの松風に はまよりおきに たつはしらなみ
④本堂(大堂)
本堂の懸魚(けぎょ)には鳳凰、向拝には蓬莱島(ほうらいじま)、獅子と象、愛染明王の台座の彫刻があります。
これらの彫刻は江戸の嶋村家三代目の彫物大工「嶋村唐四朗」が享保十六年(1731年)頃に作製したと推定されます。
本堂向拝の木鼻
本堂破風(はふ)の金剛力士像
⑤祖師堂
日本建築史を代表する建築家の一人「内井 昭蔵」の設計により、昭和四十八年(1973年)に再建。
安置されている日蓮聖人像は徳川家康の側室お万の方の奉納と伝えられています。
⑥梵鐘 千葉県指定有形文化財(昭和39年4月28日指定)
鐘楼塔は平成七年完成。梵鐘は明徳三年八月(1392年)製。高さ123.2㎝、口径66.7㎝の大きさで、千葉県の文化財に指定されている梵鐘のなかでは二番目に大きな物です。
⑦中門 千葉県指定有形文化財(昭和39年4月28日指定)
建立は正保四年(1647年)とされていますが、様式上は19世紀前半とみられています。
天保年間(1833~1844)に修理された戸の縁起があることから、この間全体的に改修されたと考えられています。
(千葉県HPより一部抜粋)
中門の奥には鴨川市天然記念物の大楠や像、絵画、古文書などを展示する「宝物殿」、「本院」がありますが、「宝物殿」、「本院」は2017年3月現在改修中となっていて立ち入ることはできません。
⑧報恩殿
昭和三十七年、西田志満女史により建設されました。報恩殿の裏にはつつじの山があり、ゴールデンウイークの後半頃見頃になります。
⑨千年杉 千葉県指定天然記念物(昭和13年12月9日指定)
樹高は約44m、幹回り14.2m、東西の枝張り20m。推定樹齢は400年とされている説もあります。
昭和63年に環境庁が行った第4回自然環境保全基礎調査(巨樹・巨木林調査)では「清澄の大スギ」の幹回りは、杉だけに限れば国内第9位の大きさです。
⑩日本山妙法寺
妙法寺横の仏舎利塔周辺には、1万3千本の色とりどりのユリが植えられていて毎年5月下旬から7月に見頃となります。6月中旬には鑑賞会は各種イベントもあり賑わいます。
ユリの種類は30種類以上あり、確認できた物は以下の通りです。
<赤系統の花>
マンボ/レッドアラート/カーマインダイヤモンド
<オレンジ系統の花>
トレソール/コルコバード
<黄系統の花>
セラノ/ロイヤルトリニティ/インディアンダイヤモンド/セピア/パピア/エルティーボ/イエローダイヤモンド
<白系統の花>
カサブランカ/ホワイトヘブン/クーリア/アイライナー/ブライトンダイヤモンド/シグナム/コンカドール/スターファイター
<ピンク系統の花>
アカプルコ/マルコポーロ/トライアンファーター/トライアンプロミス/シュガージダイヤモンド/アルバタックス/パーティーダイヤモンド/スピルス/プリンスプロミス/マレロ
⑫旭が森
清澄寺の旭が森は初日の出の撮影スポットとして有名で、元日の朝は多くの人で賑わいます。
⑬モリアオガエル 千葉県指定天然記念物
清澄寺の池にはモリアオガエルがたくさん生息しています。
カエルの多くの種類は水中に産卵するのですが、モリアオガエルは5月から7月に、水面の上にある枝に泡で包まれた卵を産みます。
1週間ほどで孵化したオタマジャクシは雨が降ると泡が溶けて水面に落下します。
モリアオガエルは年々減少し、千葉県では、絶滅危惧II類(VU)に指定されています。
左下の写真は清澄寺のモリアオガエルの卵です。右下はモリアオガエルの親で、オタマジャクシが親を食べています。
清澄寺石幢(応永三十一年在銘) 千葉県指定有形文化財(昭和40年4月27日)
本堂裏山(妙見山)の頂上付近には建てられた石幢(せきどう)は、仏堂内に飾る旗を六または八角に組み合わせた形で起源は中国と考えられています。日本では鎌倉時代初期から作られるようになりました。構造は単制のものと複制のものがあり、清澄寺のものは単制で高さは2.08mです。応年三十一年(1424年)に建てられ近年まで清澄寺で得度した僧の髪を納めていたため「髪塚」とも呼ばれています。保存状態が良好で、台座の複弁の反花(かえりばな)や格狭間(こうざま)の彫りが室町時代の特徴をあらわしています。(境内の掲示板より)
この石幢を見るには本堂左裏の長い階段を上ります。
右下の写真は妙見山の頂上に鎮座する妙見宮です。清澄寺の縁起書縁起書によれば、1200年前に不思議法師が清澄寺を開山した際に現れた仏様とされ、海上安全、家内安全などのご利益があると言われています。毎年7月には「妙見宮大祭」が開催されます。
清澄寺の文化財(千葉県ホームページより)
◎清澄寺の大杉:国指定天然記念物
◎清澄寺中門:千葉県指定有形文化財(建造物)
◎清澄寺石造宝篋印塔(せいちょうじせきぞうほうきょういんとう):千葉県指定有形文化財(建造物)
◎清澄寺石幢(応永三十一年在銘):千葉県指定有形文化財(建造物)
◎旭森経塚遺物(あさひもりきょうづかいぶつ):千葉県指定有形文化財(考古資料)
◎清澄のモリアオガエル:千葉県指定天然記念物
◎梵鐘(明徳三年在銘):千葉県指定有形文化財(工芸品)
◎清澄寺石造宝篋印塔(応永12年在銘):鴨川市指定文化財(建造物)
◎清澄寺石造宝篋印塔:鴨川市指定文化財(建造物)
◎木造薬師如来坐像:鴨川市指定文化財(彫刻)
◎銅造観音菩薩立像:鴨川市指定文化財(彫刻)
◎清澄の大クス:鴨川市指定天然記念物
清澄寺の年中行事
1月1日 :祝禱会
2月3日 :節分会
4月27日~28日:立教開宗会
7月21日~22日:妙見宮大祭
8月1日:大施餓鬼会
8月10日:盂蘭盆会
9月13日:虚空蔵菩薩大祭
10月27日~28日:御会式
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君津ICから約80分
【電車】JR外房線「安房天津駅」より
コミュニティバス(清澄ルート)で「清澄寺バス停」下車
または
タクシーで20分
備考
【トイレ】あり