根方(ねがた)蛍の里
南房総市沓見の「根方蛍の里」では、毎年5月下旬から6月上旬にかけて水田の水路でホタルが飛び交い見物客で賑わいます。
この地区の蛍はほとんどが「ゲンジボタル」で、ごく僅かに「ヘイケボタル」が居るそうです。
日が暮れる午後7時位から少しずつ飛び始め,午後8時~9時位が一番多く見られます。
田んぼの中に水路があるのですが、何故か水路の上を飛び田んぼの上は飛んでいません。
ホタルは風が弱く湿気の多い日に良く見ることができます。写真撮影はシャッタースピートを遅くして撮るので三脚は必須です。
シャッタースピードを遅くして撮影すると、この様に軌跡が撮影できます。下の写真は30秒開放で撮影しました。
明るい時にホタルを探した時は全然見つけられず、暗くなってから光を頼りに撮影しました。
100枚位撮影したのですが、暗くてピントが合いません。
ホタルの種類
下の写真はゲンジボタルです。雄か雌かは判りませんが、雄は上の方を飛び回り、雌は下の方にじっとしていることが多いそうです。
日本には40種類位のホタルが生息していて、そのなかで発光するのは14種類位だそうです。
房総で見られるホタルで代表的なものは次の3種類です。
ゲンジボタル
大型のホタルで雄が15mm雌が20mm位です。ホタルの中で一番強く発光します。雄、雌両方発光しますが、雄は発酵器が2つあるため、雄の方が明るいです。
幼虫は綺麗な流水に生息し、カワニナをエサとしています。
ヘイケボタル
ゲンジボタルと並び有名なホタルです。体長は5mm~10mm位で雄のほうが少し大きいです。
主に水田に住み農薬や埋め立てなどの影響で激減していて、絶滅が危惧されています。
南房総ではゲンジボタルの少し後の6月上旬位から見ることができます。(ヘイケボタルが見られる地域は減少しています)
ヒメボタル
森の中に住み幼虫も陸生です。名古屋外堀は都会の生息地として有名です。南房総では山奥に生息していて、真夜中に発光するらしいので
私はまだ見たことがありません。
ホタルはなぜ光る?
ホタルのお尻の部分には黄色い発酵器があります。発酵器には「ルシフェリン」という発光する物質と
「ルシフェラーゼ」という発光を助ける酵素があり、この2つの物質が反応して光るということです。
南房総ではホタルの他にも光る生物があり、「海ホタル」や「ヒカリモ」などが有名です。
「根方(ねがた)蛍の里」の蛍は野生ですが、近所の方が草刈りや水路の掃除などを行い保護しています。
ホタルは環境の変化に弱く、水質汚染・造成・農薬などによって激減しています。
ごく稀にホタルを大量に捕ってゆく人が居るそうですが、近所の方が大切に保護をしているものなので捕らないでくださいね。
※駐車場はありません。車で行く場合は農道に入らないでください。ホタルが轢かれてしまいます。