そば処「あいづ」(南房総市千倉町川戸)
そば処「あいづ」は平成23年6月に開店した手打ち十割そば店です。南房総市千倉町の里山の中にあり、途中に看板などはありません。知っている人でないと来ることはできないお店です。私は会社のお客様に紹介され、このお店を知ったのですが、あまり美味しいので、それ以来ずっと通っています。
手打ち十割そば
粉は福島県会津坂下町産、修行先のお蕎麦屋さんの粉だそうです。この蕎麦は十割ですが、普通の十割蕎麦より「ノド越し」が良いのでご主人に伺ってみました。
「蕎麦粉は念入りにフルイにかけて黒い部分を取り除いています。こうすると、そばの風味は少し弱まりますが、ノド越しが良くなります。私はノド越しの良いそばを作りたいのでこうしています。これは、好みの問題なのでどちらが良いと言う訳ではありません。」
「ただ、この方法は粉を多く使うのでコスト的には大変です(笑い)」
■十割そばは打つのが難しいと聞いていますが?
「グルテンがほとんど無いので粘りが無く切れやすいのです。粉を練る時に熱湯を使います。また、茹でるときはかき回さないようにしています。」
あまり難しい説明は省略しますが、ここのそばは圧倒的に美味いのです。
天盛りそばのセット
天ぷらは季節の野菜/山菜・エビ・そばがきです。「そばがきの天ぷら」の天ぷらは初めて食べました。モッチリとして里芋に似た食感です。
写真には写っていませんが、小鉢に枸杞(クコ)のお浸しが付いていました。杏仁豆腐などの中華料理に赤い小さな実が入っていますが、あれの新芽です。こういった山菜の小鉢もうれしい一品です。
南房総は食材が豊富なためか、山菜を出すお店はあまり見かけません。このお店は、そばが美味しいのはもちろんですが、枸杞(クコ)の他にもウルイ(オオバギボウシ)、ふきのとう、タラノメ、山ウドなどの季節の山菜が出てくるのも魅力の一つです。
辛味大根そばのセット
大根は会津産の高遠大根です。この大根の絞り汁(写真右上)をそばつゆに入れて食べます。非常にシンプルですが、この辛味が堪りません。
鴨せいろそば(2種盛り)
鴨はフランス・シャラン産を使用しています。そばは2種盛りを注文してみました。
左側が「常陸秋そば」右側が「会津産」です。
牡蠣そば
牡蠣は下処理がされていて「ツルツルプリプリ」です。期間限定なので一年中食べられる訳ではありません。
温そばは他にもありますが、すべて冬季限定です。
そば湯
蕎麦湯は濃厚で店主のこだわりが感じられます。食べるそばと同じ粉を使い、そば湯だけを特別に作っているそうです。
デザート(おんだら山特製アイスなど)
デザートは季節の果物を日替わりで使用します。
特製アイスは、ご近所のにあるハイキングコース「おんだら山」の「たのくろ里山保存会」の方が作るアイスです。
種類は 栗/柿/青梅/さくら/梅干し/柚子/ブルーベリーなどがあります。
栗/柿/青梅/さくら/梅干しは個性的で他では味わうことができません。
このアイスは「道の駅 潮風王国」「館山ファミリーパーク」九重駅近くの「新鮮組」で購入することができます。
①房総産いちごのゼリー
②季節の果物のチョコレート
③④おんだら山特製アイス
会津産そば粉
福島県会津産のそば粉です。写真はフルイをかけた後の物です。打ち粉やそば湯もこの粉を使っているそうです。
ちょっと余談になりますが、「十割蕎麦」の「十割」は何と読むのでしょうか?「じゅうわり」「とわり」「とかち」
知り合いの東京のお蕎麦屋さんに聞いてみると全員「じゅうわり」でした。本で調べてみましたが読み方は出ていませんでした。
ネットで調べてみると、「じゅうわり」「とわり」が多く、長野県などでは「とわり」と読むようで地方によって違うようです。
結局どれも正解のようです。
店主の高橋さん
北海道出身の高橋宏文さん。実家はお蕎麦屋だそうですが、後を継ぐのが嫌で東京に出て39年間ホテルマン(日本を代表する老舗ホテルです)をされていたそうです。
現在ご夫婦でお店を切り盛りされています。流石に元一流ホテルマン、接客の細やかな気配りも最高です。
道路の看板やホームページも無いのですが、口コミで大勢のお客様が来店されます。
高橋さんに経歴や開店のきっかけなどを伺いました。
ホテル入社時は調理希望だったのですが、調理希望者が多く諦めました。
縁があって千倉にセカンドハウスを満ち、週末は千倉で過ごしていました。
東京での生活を終え、千倉で過ごす事にしたのですが、何をやろうか、喫茶店・洋食屋・・・など散々悩み、千倉町在住のご夫婦に相談しました。
答えは簡単で、実家がお蕎麦屋さんなのでお蕎麦屋さんが一番向いているのでは言われました。
確かに東京に出る前は両親の手伝いをし、商売の知識は持っているように思いました。
本来なら実家の後を継がなければならない自分を許してくれた両親に感謝する身持ちもあり蕎麦屋になる事を決断しました。
修行先は、そのご夫婦が紹介してくれた、福島県会津坂下町の蕎麦屋さんで十割蕎麦の打ち方を徹底して教わりました。
平成23年6月29日に「そば処 あいづ」を開店。店名の由来は福島県会津地方の「あいづ」です。
もちろんそば粉は福島県会津産です。
そば処 あいづ
【住所】千葉県南房総市川戸1054-8
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【電話】スマホの場合はここから直接電話できます⇒0470-44-1154
【定休日】毎週月・火曜日(但し、月曜日が祝日の場合営業)
【営業時間】11:30~15:00(そばがなくなり次第終了)
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