小松寺 【紅葉の名所】

2016年11月19日

檀特山 小松寺(ダントクサン コマツジ)

 
小松寺は安房国札三十四観音の第二十六番です。
<ご詠歌>
小松寺と きいてたずねて きてみれば ふしぎなるもの おとおうが滝
 
【山号】檀特山
【宗派】真言宗智山派
【本尊】薬師如来
【ご朱印】あり
【由緒・沿革】(参考:境内案内板/千倉町史)
 奈良時代の役小角(えんのおづぬ)により小さな庵が建てられ、養老二年(718年)お堂に建て替えられ「巨松山(こまつさん)壇特寺」として開基。平安時代前記に火災により全焼。しばらく廃墟となりましたが、延喜二十年(920年)に安房守住吉朝臣小松民部正壽より再建され壇特山巨松寺と改められ七堂伽藍が整い薬師如来が祀られました。
その後次第に衰退するが、承安四年(1174年)玄海により中興。江戸時代に入ってからは、徳川家康より十二石七斗、里見義康から五十三石六斗の寄進をうけ、修行道場となり、多くの僧が集う寺院となる。しかし、安静元年(1854年)火災により全焼したが、「檀特山小松寺」として再興。
現在の小松寺がいつ建てなおされたか正確な文献等は残されていないようですが、本堂正面の龍の彫刻には安政2年(1855年)と彫られていることから、この年に再建されたと考えられています。
 
小松寺の裏山にはヒメハルゼミが生息し、最近話題となっています。7月頃に一匹が鳴きだすと大合唱が始まります。ヒメハルゼミは年々減少し、北限に近い新潟県糸魚川市、千葉県茂原市、茨城県笠間市の3ヶ所の生息地は国の天然記念物に指定されています。
 
<小松寺の紅葉>
小松寺は紅葉の名所として知られています。関東地方にある紅葉の名所としては小松寺が最南端であり、一番遅い紅葉が見られます。見頃は11月下旬~12月中旬です。紅葉の時期になるとライトアップされ、モミジ・カエデ・イチョウのコントラストが綺麗です。
 

小松寺のもみじ祭り

 
 【日時】11月の最終日曜日https://bosotown.com/archives/2921
     南房総市産業祭りと同時開催で当日はシャトルバスが運行されます。
 【内容】野点・甘酒・豚汁の接待。農産物の直売、福引大会、餅つき大会などのイベントが行われます。 
 
小松寺の紅葉シーン小松寺の紅葉祭りの画像

 
小松寺の地蔵と銀杏の画像小松寺のもみじの画像

 
 本堂の右側には白山社への登り口があります。白山社には縁結び・縁切りをする赤い糸が置いてあり、縁結びの場合は
 願い事を祈念しながら糸を結びます。縁切りの場合は赤い糸を結んだ後に願い事を祈念しながら、置いてある鋏で赤い糸を切ります。
小松寺の白山社入口の画像白山社の写真

 
小松寺の入り口の画像
 
 小松寺には数多くの文化財があり、仁王門の前に説明書きがあります。
 
小松寺の仁王門の画像
 
 

手水石

 
小松寺の手水石の画像
 

梵鐘 千葉県指定有形文化財(工芸品)

 
 鐘楼堂は安政元年(1854年)の火災で全焼後、明治二十八年(1888年)に再建されました。
 梵鐘は「小松寺七不思議」の一つ、悲劇の「千代若丸」の名を刻む貴重な梵鐘です。
 南北朝時代の応安七年(1374年)に寄進されました。
 鋳物師は山城権守宗光。昭和四十七年に千葉県有形文化財に指定されました。
 
小松寺の梵鐘の画像
 
 仁王門と仁王像は江戸時代末期に寄進されたようです。
 
小松寺の仁王門の画像
 
小松寺の仁王像の画像
 

光明真言供養塔

 
 光明真言百万遍唱え大日如来の救済を願い、大貫の村中が願主となって嘉永六年(1853年)に建立されました。
 (境内の看板より)
 
小松寺の石造地蔵菩薩坐像の画像
 

観音堂

 
安房国札三十四観音の第二十六番札所。
明治時代初期の神仏分離令以後に、千倉町牧田の下立松原神社から移築された御堂。
弘法大師の作と伝えられる。「聖観世音菩薩坐像」を安置する。
お開帳は丑年と午年。
(境内の看板より)
 
小松寺の観音堂
 
小松寺の観音堂の彫刻の画像
 
小松寺の池には鯉や亀などが多く見られます。
亀はスッポンやミドリガメなど数種類。魚はブルーギルやブラックバスなどの外来魚が多く居るので、誰かが放流したのでしょう。
 
小松寺の池
池の鯉とブルーギル
 

小松寺の七不思議

 
1.晴天の雨
延喜21年(921年)2月15日に小松寺が再建され、お祝い式典が行われた際、安房守の嫡子、千代若丸が稚児行列に参加すると伊予ヶ岳に住む天狗が現れて千代若丸をさらってしまいました。この事件により従臣の乙王は小松寺の前にある滝に身を投げて亡くなってしまったという伝説があります。このようなことから毎年2月15日には小松寺周辺に雨が降ると言われています。
2.土中の鐘
昔、小松寺の鐘が山津波で流され、仁王門の仁王像が鐘をつかんだのですが、片腕とともに鐘が瀬戸川に流されてしまいました。この時以来、大雨が降ると瀬戸川から「小松恋しや、じゃがらがん」という鐘の音が聞こえるようになったという伝説。
3.暗夜の読経
真夜中になると小松寺本堂の床下から読経の声が聞こえる日があるという伝説。
4.天狗の飛び違い
小松寺の前にある山には天狗が住んでいました。この山の樹木を無断で切ると切った者が大怪我をするという伝説。
5.半葉の樒(しきみ)
小松寺を創建された役小角(えんのおづぬ)が樒の葉を半分にして本尊にお供えしていると、境内の樒の葉はいつのまにか半分の葉になってしまったという伝説。ちなみに、この樒は火災で燃えてしまったそうです。
6.七色が淵
小松寺の前を流れる川で一休みすると川の水の色が七色に光って見えるという伝説。
7.乙王が滝
1.晴天の雨で乙王が身を投げたとされる滝のことです。ご詠歌にある「おとおうが滝」はこの滝です。
 

小松寺の文化財

 
 ◎国指定文化財
  ・銅造十一面観音坐像
 千葉県ホームページ小松寺の銅造十一面観音坐像の画像
 
 ◎千葉県指定文化財
  ・梵鐘
  ・木造薬師如来立像
 
 千葉県ホームページ小松寺の梵鐘の画像
 千葉県ホームページ小松寺の木造薬師如来立像の画像
 
 ◎南房総市指定文化財
  ・不動明王立像
 
【住所】千葉県南房総市千倉町大貫1057
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【電話】スマホの場合はここから直接電話できます⇒0470-44-2502
【駐車場】あり
【HP】檀特山 小松寺
【御朱印】あり
 
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<小松寺の地図>

詳細情報

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