賀茂神社 の大火祭
南房総市加茂の「賀茂神社」では、毎年大晦日の夜に境内で「大火祭」が執り行われます。
大火祭とは
この神事は3m余りの高さに生木を積みあげ午後7:00頃点火して歳神様(としがみさま)のお降りを仰ぎ、神域はむろん部落を清め、悪霊を払い、心木(しんき)の燃えて倒れる方向を吉方とします。各家はその年の火種として枝木にうつし帰り、灰は家の周囲にばら撒いて病魔を追い払うまじないとします。神社では参拝者に大豆の強飯(こわめし)を与え無事息災を祈る神事です。
昭和50年11月1 南房総市文化財指定
なお、賀茂神社の本殿および、8月に行われる「賀茂の八朔(はっさく)祭り」は千葉県文化財に指定されています。
大火祭の動画
大晦日の日には神社入り口の鳥居に日の丸の旗が飾れます。鳥居の上には本殿があり本殿前の境内で式が執り行われます。
境内には3m余りの生木が積み上げられ周りには紙の花が飾られています。
18:30過ぎには近所の方々が集まって来て、生木の周りに古いお札を置きます。
境内は狭いので燃え移らないように周囲に放水します。御神木、拝殿、手水舎、狛犬など念入りに水を撒きます。
※地面は水浸しになります。
午後7:00になると太鼓の合図とともに、神主さんが点火します。
火を点けてしばらくすると、参拝者に大豆入りのおこわが配られます。このおこわは結構おいしいです。
点火してから30分位になると火は激しく燃え盛ります。今日は風が強いので、途中で何回か放水します。
火の粉が多く飛んで来るので洋服や髪の毛に燃え移らないように注意してください。
周囲は激しく燃えていますが、中心の心木(しんき)は全く倒れる様子はありません。
点火してから50分余り、火の勢いが弱まってくると心木が傾いてきました。
午後8:01点火してから1時間で心木が倒れました。毎年1時間位で心木が倒れるそうです。
賀茂神社周辺には9の地区があるそうで、心木が倒れた方の地区が縁起がよいとされています。
ちなみに2020年は原地区は吉方となりました。