鵜原八坂神社の白い鳥居

2025年09月29日

八坂神社(やさかじんじゃ)

勝浦市鵜原の「八坂神社」は、鵜原海岸の浜辺に建つ白い鳥居がSNS映えする人気の神社です。
 
<見どころ>
・鵜原海岸の白い鳥居
・鵜原の大名行列(7月第4土曜日)
・八坂神社の自然林(千葉県指定天然記念物)
・屋根の金のシャチホコ(全国的に珍しい)
 

八坂神社概要

鵜原海岸はJR外房線「鵜原駅」徒歩約7分。車は無料駐車場に停められます。
勝浦海水浴場の駐車場
勝浦海水浴場
白い砂、コバルトブルーの海、絵葉書きのような景観です。今回は海水浴シーズンも過ぎ、比較的空いていたのでドローンで空撮してみました。
勝浦海水浴場の空撮動画
【旧社格】村社
【祭神】
 建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)
【祭礼】
 7月第4土曜日(鵜原の大名行列)
【御朱印】
 不明
【文化財】
千葉県指定天然記念物八坂神社の自然林

八坂神社裏山の自然林は、タブノキとスダジイなど高木層、亜高木層、低木層、林床に分かれ、森林構造がよく観察でき、規模は小さいながら千葉県を代表する極相林(永い年月を経て植物の群落が安定した森林)として、昭和53年2月28日に千葉県天然記念物に指定されました。

千葉県記録選択の無形民俗文化財鵜原大名行列と鮑腸餅

毎年7月の第4土曜日に執り行われる八坂神社の例祭は、神輿と大名行列が街内を練り歩き、各家庭で鮑のキモを模した「鮑腸餅(ほちょうもち)」が作られます。

【由緒・沿革】
 参考文献:夷隅郡誌
 参考サイト:千葉県神社庁監修 神社のひろば八坂神社
室町時代の永正2年(1505年)、全国の津島神社の総本社である尾張の津島神社より祭神を勧請したと伝わります。
当初は鵜原天王山の山頂に鎮座していましたが、江戸時代前期の延宝6年(1678年)現在の地へ移されたと伝わります。

夷隅郡誌には創建は元禄2年(1689年)となっていて相違があります

八坂神社の一の鳥居

下の画像が人気の八坂神社の鳥居です。形状は靖国鳥居、「祝改元 令和元年六月 塗装竣工」とあります。
八坂神社の一の鳥居
 
ところで、どうしてここに鳥居だけが建っているのでしょうか? 周囲に神社らしきものは見当たりません。
 
地図で調べてみると、ここから500mほど離れた場所に八坂神社が鎮座しています。それでは早速行ってみます。
 

境内案内

神社に駐車場はありません。浜の駐車場から徒歩で行くことになります。
参道入口に狛犬、そこから二の鳥居、常夜灯があり、石段の上右に手水石と鵜原大名行列伝承地の碑があり、正面奥に拝殿と本殿が鎮座しています。

狛犬

狛犬は昭和十六年(1941年)六月吉日奉納。今年(2025年)で84歳になります。

【狛犬(左)】
狛犬(左)
【狛犬(右)】
狛犬(右)

二の鳥居

海岸にあるのが一の鳥居、境内にある朱塗りの鳥居が二の鳥居です。
二の鳥居は、柱が太く重厚感があります。建立は平成21年6月23日。形状は靖国鳥居なのでしょうか、ただ、額束があるので靖国鳥居ではないのかも知れません。
二の鳥居

常夜灯

石段手前の一対の常夜灯。年代は彫られていますが風化して読み取れません。

【常夜灯(左)】
【常夜灯(右)】

手水石

奉納の文字は読み取れますが年代は読み取れません。江戸時代~昭和初期頃のように見えます。

鵜原大名行列伝承地の碑

毎年7月第4土曜日の例祭で行われる「鵜原大名行列」の石碑。
この行事は大多喜藩主の本多忠朝(1582年~1615年)が、八坂神社に参拝した際に大名行列の式具を寄進したのが始まりとされ、400年以上の歴史があります。

【手水石】
【鵜原大名行列伝承地の碑】

拝殿

向拝の龍の彫刻は立体感があります。波の伊八? 後藤流? 彫工師の名前は読み取れません。
八坂神社の拝殿
屋根の上には金のシャチホコが見えます。金のシャチホコといえば名古屋城が有名。当神社は尾張から勧請したので名古屋城を模したものだと思われます。
 
屋根に金のシャチホコがある神社は全国的に珍しいようです。「屋根に金のシャチホコがある神社」で検索してみると、AIの回答は東京都の「湯島聖堂」、愛知県の「錦鯱神社」の二社が挙がってきますが、いすれも満足のいく回答ではなく見つけることはできませんでした。
八坂神社の拝殿右横から撮影

本殿

拝殿裏側の崖の前に本殿(奥の院?)が建っています。
八坂神社の本殿

詳細情報

名称

八坂神社

住所

〒299-5243 千葉県勝浦市鵜原785

定休日

なし

駐車場

なし
※500m海側の無料駐車場を利用可

アクセス

JR外房線「鵜原駅」より約700m 徒歩約10分
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