蓮蔵寺(れんぞうじ)
館山市水岡の「蓮蔵寺」は釈迦如来坐像を本尊とする曹洞宗の寺院です。創建等は書籍が見つからないため不明です。蓮蔵寺周辺には「水岡清水横穴古墳群」、「水岡北方横穴古墳群」など横穴古墳、やぐらが多く点在しており、水岡、安藤、宝貝周辺には有力な豪族が活動していたと推測されています。蓮蔵寺の裏山は標高70m付近まで横穴が分布しており、近くの民家には五輪の塔が彫られているやぐらがあります。(参考文献:館山市史)
周辺は民家が少なく、熊野神社、天満神社、千手院があり、館山市文化財の多い地域です。
【宗派】曹洞宗 南房総市本織延命寺末
【山号】調査中
【本尊】木造釈迦如来坐像を本尊
【御朱印】不明
【由緒・沿革】(参考文献:館山市史)
創建は不明。本尊の木造釈迦如来坐像を本尊の胎内には、南北朝時代の延文元年(1356)の墨書銘があります。
入口の岩穴には六地蔵と石仏が祀られています。右下の石仏はユーモラスな風貌をしています。
高見桂蔵の碑
高見桂蔵は、江戸時代後期の享和二年(1802年)清水村に生まれ明治十七年(1884年)83歳で没した関流の数学者です。18歳の頃同郷の清水豊明の元で数学を学び、豊明が江戸で出ると豊明を慕って江戸へ出て関流の免許を授与されます。
後に故郷へ戻り農業のかたわら子弟に数学を広め、門人は300人を超えたといいます。
境内入口にある碑は、高見桂蔵の功績を讃え、昭和十一年(1936年)に建立されたものです。
参道入口の岩には石仏などが祀られています。右下の写真は北原氏?北原瓦?検索してみましたが、それらしい答えは見つかりませんでした。
馬牛塚
これは馬や牛の供養塔でしょうか。
本堂
本堂は屋根が破損しビニールシートで覆われています。令和二年(2020年)安房地方に甚大な被害をもたらした台風19号で破損したのかも知れません。
入口の扉は開いたままとなっていて本尊は祀られていません。このまま廃寺となってしまうのでしょうか