彼岸花街道(ひがんばなかいどう)
南房総では、稲刈りが終わる9月中旬頃になると、至る所に彼岸花が咲き始めます。鴨川市みんなみの里近くの芝原地区では、9月中旬から10月中旬にかけて、田んぼの畦道に彼岸花が咲き乱れ絶好の撮影スポットとなります。
彼岸花とは
彼岸花は学名Lycoris radiata(リコリス・ラジアータ)といい曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草です。日本では北海道から琉球列島まで全国に分布していますが、日本に自生していたものではなく、中国大陸から持ち込まれたとされています。
お彼岸の頃に咲き始めるので「彼岸花」と呼ばれ開花時は葉が見られず、開花終了後に30cm~50cmの細長い葉が出てきます。球根、葉、花すべて有毒で、食べると死に至る場合もあります。有毒成分のリコリンは水溶性であるため、長時間水に晒せば食べることもできるようで、戦時中などは食用にもされたそうです。
田んぼの畦道に多く見られるのは、有毒であるため、モグラやねずみよけのために植えられたと考えられています。
花の色は赤が多いですが、白、黄色、ピンクなどもあります。
彼岸花は南房総ではありふれた花ですが、大山千枚田の彼岸花は有名で、多くのカメラマンが撮影に訪れます。
大山千枚田では、彼岸花の咲く頃になると畦道に案山子が展示されます。