沖ノ島(おきのしま)
千葉県館山市の沖ノ島は、海水浴とビーチコーミング(貝や石などの漂流物を収集すること)で人気があります。周囲1kmほどの小さな島で、以前は陸から500mも離れていましたが、関東大震災などの隆起により、現在は陸続きとなっています。
夏場は海の家や特設トイレが設けられ、海水浴場としても人気があり、海水浴シーズンになると海の家が並び大変賑わいます。
沖ノ島周辺は、イルカの耳石(布袋石)、琥珀、貝などの漂流物が多くビーチコーミングの名所となっています。
布袋石とはイルカやクジラの耳石の化石で、布袋様の頭の形に似ています。サーファーのお守りとして人気が高く、インターネットの通販で20,000円以上の値段で取引されています。
布袋石は、運が良くないと見つけられませんが、台風後などは見つける確率が高くなります。
布袋石の写真
島のにはところどころに隆起した地層があり、化石などが見られる地層もあります。
沖ノ島の釣り
沖ノ島の周囲は浅い岩礁帯が広がっていてポイント選定が難しいです。館山海中観光船に乗ると、大量のクロダイ、メジナを見ることができますが、陸がら釣るのは結構大変です。
岩の溝を狙ってカサゴなどのロックフィッシュを狙ったり、スイカを餌にして黒鯛のポカン釣りを狙ったりできますが、釣りをするなら沖ノ島渡り口の護岸がおすすめです。
このピンクの船は、館山夕日桟橋から出航する、観光用の遊覧船「館山海中観光船」です。海中展望室からは、クマノミ、ツノダシ、カゴカキダイなどカラフルな魚を観察することができます。
沖ノ島周辺はサンゴの北限としても有名なので、サンゴを発見できるかもしれません。
日東商船株式会社 館山海中観光船
沖ノ島にはところどころに岩をくり抜いたトンネルが見られます。これは自然にできたものではなく、戦時中に掘られたものだそうです。
宇賀大明神
【祭神】倉稲魂(うかのみたま)稲作、農業、商業など、あらゆる産業の神。
【創建】嘉保3年(1096年)
【祭礼】12月第三日曜 豊漁、家内安全、館山市の発展を祈願
【由緒】(沖ノ島宇賀明神由来記より抜粋)
宇賀明神は嘉保3年~康和元年(1096年~1099年)安房守として赴任した安房國司、源親元卿が地域産業の発展を願い、嘉保3年(1096年)倉稲魂(うかのみたま)の神を勧請し鷹ノ島の弁財天と共に建立しました。
島の中央部にはソーラーパネル付きのバイオトイレがあります。現在は改修中ですが、自己処理型、廃棄物有機物発酵分解処理機の付いたトイレです。
沖ノ島で見られる植物
沖ノ島は周囲約1km、面積約4.6haの小さな島ですが、海浜植物も含め約240種類ほどの植物が確認されています。
主な樹木は、タブノキや、シロダモ、マサキ、ヤブニッケイ、ウラシマソウ、フウトウカズラなど。
<四季の植物>
◯春
- ・ウラシマソウ
- ・ハマダイコン
- ・ハマエンドウ
- ・ハマヒルガオ
- ・コウボウムギ
- ・ツルナ
- ・キケマン
◯夏
- ・ハマユウ
- ・スカシユリ
- ・ハチジョウナ
- ・ハマニガナ
- ・ハマカンゾウ
- ・ハマナタマメ
◯秋
- ・イソギク
- ・ハマゴウ
- ・イワダレソウ
- ・ハチジョウススキ
ウラシマソウ(下の写真)
【学名】Arisaema urashima
【科・属】サトイモ科テンナンショウ属の宿根性の多年草。
館山周辺では、山に入ればどもにでもあるありふれた植物ですが、山口県、高知県、愛媛県では絶滅危惧種I種、長野県では絶滅危惧種Ⅱ類、埼玉県、山梨県、京都府、鳥取県、岐阜県では準絶滅危惧種に指定されています。秋には赤い実をつかますが、この実を初め球根や新芽など全ての部分にサポニンと呼ばれる毒が含まれていて、食べると激しい腹痛や嘔吐に見舞われてしまいます。
サポニンは、コーヒーや抹茶、大豆などにも含まれていて漢方やサプリとしても使われていますが、使用方法を誤ると中毒を引き起こしてしまうようです。
ウラシマソウは、性転換をする植物としても知られていて、育成の良い株は雌花になり、育成の悪い株は雄花になったり状況により性転換を行うそうです。
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