
八幡神社(はちまんじんじゃ)
南房総市和田町の「八幡神社」は、小高い丘の上に鎮座する旧沼村の村社です。本殿の中には初代後藤義光の龍の彫刻があります。
概要
(参考文献:和田町史 通史編 上巻)
【旧社格】村社
【祭神】誉田別命(ほんだわけのみこと)
【御利益】
武運、開運、農業、安産
【祭礼】不明
【氏子】33戸
【御朱印】なし
【由緒・沿革】
創立年代は不明ですが、室町時代(戦国時代)の天文二年(1533年)に再建されたと伝えられています。
社殿の中の棟札は以下のように記されています。
・明治七甲戌歳(1874年)十二月二十三日
鎮守奉再建八幡神社宮殿棟札
・明治十八年(1885年)三月三十一日
奉再建 八幡神社 籠家宅箇令新築也
・大正二年(1913年)十二月十五日
奉再建 八幡神社水屋壱箇令新築也
・大正七年(1918年)四月六日
社掌 八十二翁正木 要
奉改築幣殿拝殿落成成就之攸
・大正十二年(1923年)五月三十日
社掌正木 要敬白
奉斎石島居建立成就之攸
・大正十二年(1923年)五月三十日
奉齋社前灯籠改造成就之攸
・大正十二年(1923年)大震災本殿幣殿拝殿全潰復興成就之攸
・昭和二年(1927年)三月三十一日
社掌正木多聞敬白
・昭和十七年(1942年)七月二十八日
狛犬新設落成成就之攸
斎藤邦司 斎藤増次
・昭和十七年(1942年)十二月七日
奉斎宝蔵庫新築落成成就之攸
社掌正木多一敬白
境内案内
ソーラーパネルの横が参道です。

鳥居
笠木(一番上の水平の柱)と垂直な柱が円形、貫(笠木の下の水平の柱)が角型なので靖国鳥居です。
比較的新しいようにも見えますが、建立は関東大震災の4ヵ月前の大正十二年(1923年)五月三十日と根巻(土台の石)に刻まれています。

この石段の上が境内です。境内は狛犬の先右側に手水舎と祓所、正面に常夜灯と拝殿、本殿が鎮座しています。

狛犬
「紀元二千六百年記念 昭和十五年二月 奉納 斎藤増次・斎藤邦司 工事手傳 氏子一同」と刻まれています。和田町史には、新設落成成就之攸が昭和十七年(1942年)十二月七日とあり、一致はしていません。
手水舎
年代は読み取れません。

祓所(はらいしょ・はらえど)
祓所は、祭典の前に神主がお祓いや祈祷などの修祓(しゅばつ)の儀を行う場所です。

常夜灯
明治四十七年のようにも見えますが、明治は四十五年までです。この部分は後から補修されていてはっきりとは読めません。
境内左の建物は何年も使われていないようで大破しています。集会所か社務所などに使われていたのかもしれません。
拝殿

本殿
拝殿奥に本殿があります。外から拝観はできませんが本殿欄間には初代後藤義光の龍、象鼻、獅子の彫物があります。
この彫刻の制作年代は不明ですが、義光の70歳代の明治十年代の作品と推定されています。
「南総の彫工 初代後藤義光Ⅱ社寺・個人蔵」によると、大きな宝珠を持った龍、振り向き獅子の彫刻は保存状態もいいとあります。

末社または神輿蔵
この建物は、末社または神輿蔵のように見えますが、外からは確認できませんでした。






