北町稲荷神社(きたまちいなりじんじゃ)
館山市北条の「北町稲荷神社」は回転寿司やまと裏側にある小さな神社ですが、境内は綺麗に管理されており地元で愛されている神社です。
北条には稲荷神社が多く、現在三社(北町、鶴ケ谷、北井川)あり、大正時代に他神社へ合祀された稲荷社は二社(六軒町、北町)。その他にも個人宅へ祀られている祠を多く見ることができます。
【旧社格】無格社
【祭神】豊宇気日売命(とようけひめのみこと)
【祭礼】安房国司祭(やわたんまち) 敬老の日の前の週末の土日
【御朱印】不明
【由緒・沿革】(参考文献:北条村史)
創建年代は不明。境内に明治十五年(1882年)の石宮が残っているので、最も新しくて明治十五年と思われます。
明治二十年頃の氏子数は六十八戸であったそうですが、現在は不明。安房国司祭(やわたんまち)が近づくと氏子によりコサ払い(通行の邪魔になる枝を切り払う作業)が行われます。
昭和五十七年(1987年)までは、初午の日に講仲間が境内の清掃後、境内で飲食をしながら歓談する「稲荷講」が行われてたそうですが、現在は行われていないそうです。
境内には鳥居が4基あります。参道入口から3基は白色の明神鳥居(みょうじんとりい)、その先2基は朱塗りの靖国鳥居です。
境内と社屋整備の落城記念碑。平成十八年(2006年)五月吉日。
手水石
龍の頭が付いた手水石。奉納は2010年1月吉日。年代が西暦で彫られている手水石を見たのは初めてです。
井戸
今では珍しい手こぎ式の井戸。飲み水に使えるかどうか分かりませんが、災害時に役に立ちそうです。
狛狐
稲荷社なので狛犬ではなく狛狐です。奉納は平成十八年です。
拝殿
旧石宮
拝殿後ろに二基の旧石宮があります。左の石宮は文字が彫ってあり、稲荷神社のようにも見えますが、ひびが入って正確には読み取れません。
左の石宮は明治十五年(1882年)右は明治三十五年(1902年)です。
拝殿左側は広場がありベンチが置かれています。昔はここで稲荷講が行われたのでしょうか。
三春滝桜の孫桜
三春滝桜(みはるたきざくら)は、福島県田村郡三春町にある桜の名木です。
推定樹齢1000年以上、日本三大桜に数えられ、大正十一年に桜の木としては初めて国の天然記念物に指定されました。