千葉県は、高い山がない県として有名で、最高峰でさえ愛宕山の408メートルです。
でも、低い山なりに気軽に楽しめる良さがあります。
今回は人気の高い南房総市の花嫁街道を歩いてみました。所要時間は4時間から5時間、距離にして8.5キロメートルほどあります。
長い距離となり、途中は水場もないので昼食と飲料水は必携です。1リットル以上持参してください。
地図とコンパスも用意しておきたいところです。近くのWAOに略図は用意してありますし、迷うところも少ないですが、できれば2万5千分の1の地図を用意しておきたいところです。
また、花嫁街道に限りませんが、入山は早い時間にしましょう。遅くなると急に暗くなったり、道を間違えても復帰できないなど予想外のトラブルにつながります。今回は10時に登りはじめました。
花嫁街道の登山口
花嫁街道の入り口は、和田のリゾートマンションのわきを抜け、道標に従い黒滝を目指します。
細い道をしばらく行くと黒滝手前の花園広場に着きます。車はここにとめておきます。
のぼり口は広場から少し戻り、二股になった先を右に行きます。
登り口にはトイレもありますので済ませておきましょう。
登山口~第一展望台
登り口からはしばらく急なのぼりとなり、第一展望台まで200メートル近くの高低差を一気に登ります。
第一展望台は、あまり見晴らしがよくないので、そのまま第二展望台まで行きます。
第一展望台~第二展望台
この先、道はV字型にえぐれ、古くから人が歩いてきた道であることを偲ばせます。
第二展望台の風景
第二展望台に来るとベンチもあるのでひと休みです。ここからは高塚山や御殿山、さらに太平洋の大海原が見渡せます。
マテバシイ林~経文石
この先は経文石を通過します。昔はこの岩の下側に経文が彫られていたということですが、今は風化して何も見えません。また、下側は急斜面になっているので下りないほうが無難です。しばらくは見事なマテバシイの純林の中を歩きます。
自害水
しばらく行くと急登になり、上りきったところが自害水です。しかし見渡しても水場のようなところはありません。
この先を少し歩くと駒返しにつきます。ここから五十蔵へ下りる分岐があり、昔はここで馬を返したところのようです。分岐は右に行きます。
少し行くと視界が開けて見晴台に出ます。ベンチもあるので昼食をとるならここがいいと思います。トイレもありますが、かなり汚いので、入るのは覚悟が必要です。
この先少し上ると第三展望台があり、下には五十蔵の集落が見下ろせます。
烏場山頂上付近の見晴台
ここを過ぎて少し進むと見晴台につきます。ここからは、近くには高塚山、遠くには太平洋が見渡せ、晴れていれば気持ちのいい場所です。
烏場山頂上付近
最高峰の烏場山まではあと少しです。歩いていくと少し急登の木の階段となり、そこを上ると烏場山です。
頂上にはベンチと周辺の山の位置を示した案内板がありますが、木が茂っているためそれほど見晴らしはよくありません。
一休みしたら案内板に従い南へ辿ります。ここから先は花嫁街道の花婿コースとなるようです。
※烏場山(からすばやま)
標高266.6m。南房総市と鴨川市の境界にある山。新日本百名山(岩崎元郎 著)の一つに選ばれていてハイキングコースとして人気がある。
金毘羅神社付近
見晴台を過ぎると少し上りになって金毘羅山の頂上へ着きます。
ここから急な下りとなりますが、途中金毘羅社の石祠があり、昔を偲ばせます。瓦や鳥居の跡も残っていることから、昔はもっと大きな社があったのかと思われます。
さらに降りると分岐があり、黒滝と花園林道に分かれますが、左側の黒滝へ下りていきます。
少し降りると展望台のある大きな木製の階段となり、黒滝を見下ろしながら下がっていきます。
黒滝/向西坊入定窟
下りた先が黒滝です。
房総にしては大きな滝で、落差は十メートル以上あるでしょうか。周辺には不動尊や向西坊の入定窟などがあり、幽谷の気配が漂います。
向西坊入定窟について
長香寺の向西坊供養塔の画像
ここを川沿い歩き、飛び石伝いに進むと車を置いた花園広場につきます。
花嫁街道・花婿街道ハイキングコース案内
今回は、花園広場を最終地としましたが、ハイキングコースによってはその先の抱湖園から和田駅までをコースとするところもあるようです。
交通:JR内房線「和田浦駅」から花嫁街道入口まで2.4km(和田浦駅からコース一周13.5km)
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電話:スマホの場合はここから直接電話できます⇒0470-47-5858和田歩こう会
花嫁街道・花婿街道ハイキングコースの地図については道の駅 和田浦WA/O!で入手することができます。