松の湯(まつのゆ)
勝浦市勝浦の「松の湯」は千葉県最古の銭湯として知られています。また、私が調べたところ南房総(南房総市、館山市、鴨川市、鋸南町、勝浦市、富津市)唯一の銭湯です。
場所は勝浦駅徒歩10分、勝浦の朝市の場内、高照寺の隣です。
昭和の時代は家庭に風呂が無い家も多く、低料金の銭湯が多くありました。私が子供の頃、夏休みの40日間は館山市船形の親戚の家で過ごし、船形だけで2件の銭湯がありました。
東京商工リサーチWebサイト街の銭湯、ピークから1万6000軒減少によると、銭湯(一般公衆浴場)の登録件数は1969年の17,999件をピークに減少し、2022年には10分の1の1,865件にまで減少し、代わりにスーパー銭湯の件数が増えています。
銭湯とスーパー銭湯の違い
銭湯は風呂の無い家庭が定期的に入ることもあり、入浴のみを目的とし低料金であることが求められます。
これに対し、スーパー銭湯はサウナやジャグジー、マッサージや飲食スペースなどの設備が充実しており、娯楽性が高く料金も1,000円以上の店が多いです。
松の湯は少し前までは、朝6:00から営業していて、昼も14:00からだったと記憶していましたが、現在は15:00~21:00の営業です。
今日は内部を撮影するのが目的で、朝4:30に館山を出て6:00前に到着しましたが、調べてみると営業時間が15:00からになっていました。
一旦家に戻ると往復で3時間近くかかるので、このまま勝浦に留まることにしました。
こんな早朝でも周辺は、日本三大朝市で知られる勝浦の朝市の場内であり、6:30から営業している店がたくさんあります。
15:00まで時間はたっぷりあるので、朝市の会場をふらふらと食べ歩き、遠見岬(とみさき)神社や周辺の神社を散策してみました。
左側が男湯、右側が女湯です。
番台
料金を支払う場所が番台。中の雰囲気は昭和時代そのものです。
番台のお母さんに何年位前から営業しているのか聞いてみると「よくわっかんないけど、私が80年位やっているのでもう100年位かも」
という訳で正確な創業はわかりませんが、他のサイトなどを見ると100年は営業しているようです。
2022年6月時点の料金は410円。スーパー銭湯は1,000円以上するのに対して格安です。
入浴料金には入浴税が含まれています。入浴税は市町村ごとに異なり南房総周辺の市町村は宿泊者に対して1人1日150円、日帰りについては50円となっていることが多いです。
勝浦市のホームページによると鉱泉浴場の宿泊者に対して150円とあり、銭湯については記載がありません。
マッサージ機
これは懐かしいマッサージ機。コインを入れると数分間稼働するタイプで、銭湯には大抵設置されていました。
ちょっと試してみようかと思いましたが、コインの入り口はテープで塞がれていてもう動かないようです。
体重計
体重計も年季が入っています。乗ってみると62kgで正確に計測できました。
子供の頃は風呂上りにコーヒー牛乳を飲むのが一番の楽しみでした。ただ、これは誕生日など特別な日にしか飲むことはできませんでした。
コーヒー牛乳がなかったので牛乳を飲みました。風呂上りの冷たい牛乳は格別です。牛乳はどうしてか瓶の方が美味しく感じます。
ロッカー
これは昭和を通り越し、江戸時代や明治時代にタイムスリップしたよう。サムライやニンジャが出てきそうな雰囲気です。
ロッカーに鍵は1つも付いていません。下の棚には常連客の風呂グッツが置いてあります。
浴室
銭湯というと壁に富士山や鯉のタイルの壁画があることが多いのですが、松の湯はシンプルです。
最初に右側の洗い場で体を洗おうとしましたが、すべての蛇口とシャワーからお湯は出ません。
中央の洗い場へ移動すると、お湯が出る蛇口がありました。
ケロリンの桶
ケロリンは「富山めぐみ製薬株式会社」の鎮痛剤で現在でも販売されています。
このケロリンの桶は、銭湯で必ずと言ってよいほど見かけます。
ケロリンの桶をインターネットで検索してみると、「関東型」、「関西型」、「ケロロ軍曹ケロロxケロリンのコラボ桶」、「キタキツネ 磁場を感じる・・・」など様々なタイプがあり、価格は1,400円~2,700円です。
ちなみに松の湯のは、関東型のようです。
浴槽
左側の浴槽はシンプルですが、右側の浴槽は複雑な形となっています。どうしてこのような形になっているのかわかりませんが、かつてはジャグジーのような機能が備わっていたのかも知れません。
詳細情報
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