

ところてん小屋青木
道の駅鴨川オーシャンパークの撮影を終え車に乗り込む際に「天然心太(ところてん)」の看板を発見。どんなものが食べられるのか? 売っているのはところてんだけなのか? 気になったので行ってみることにしました。
店舗は道の駅鴨川オーシャンパーク駐車場の真下、周囲に建物がないので「天然ところてん」の看板が目立ちます。
店舗へ行くには、道の駅鴨川オーシャンパーク手前の道を下ります。突き当たりに「迷いを振り切る勇気を、そこに新しい発見」の案内板があるので、そこを左に曲ります。
赤い文字で「入口はこちら」と書いてありますが、どちらが入口なのか迷ってしまします。
入口は「一突き入魂」のノボリがある方です。
店内は全部で8席ほど。メニューを見ると「酢醤油」「黒蜜」が400円と、なぜか「冷しパイナップル」200円というのがあります。
ところてん専門店は珍しいのでテレビの取材申込みも多いそうです。ご主人によると「以前テレビで放映された際大勢のお客様が来店され午前中に商品が品切れとなってしまう日が多くなりました。うちのお客様は遠方から来られるリピーターのお客様が多く、そのようなお客様に申し訳ないという思いが強くなり、それ以外テレビの取材はお断りしています」
ところてんの食べ方は、関東地方では「酢醤油」が一般的ですが、日本各地のところてんの食べ方を投稿するインターネットサイト日本列島ところてんの食べ方分布「とこまっぷ」によると関西では黒蜜、四国ではかつおのだし汁で食べるのが一般的なようです。
ところてんは「てん突き」と呼ばれる器具を使って細長い形状に切り出されます。
こちらの「てん突き」は枠の大きさや網目の太さを指定した特注品だそうです。
完成したところてんはのどごしがよく適度なコシがあってシャキシャキとした歯ごたえ。また、ほのかに海藻の香りがします。
私は子供の頃から手作りのところてんを食べ慣れていたので本物のところてんの味を知っています。はじめて工場で作った寒天を食べたときに食感の違いに驚きました。
手作り寒天はシャキッとしているのに対し、スーパーなどで販売されているものはコシがありません。この辺りをご主人に伺うと「理由はよくわからないけど、工場でつくられるものは粉寒天を使っているのかも」とのこと。やっぱり、ところてんは手作りが一番です。
ところてんのタレも自家製。このタレの酢はまろやかで全部飲んでも咽たりしません。
ところてんの原料
ところてんの原料は天草(てんぐさ)やオゴノリなどの紅藻類です。一口に天草と言っても数種類あり、テングサ、トコロテングサ、ココロテングサなどがあります。
ところてん小屋青木の天草は、ご主人自ら海で採ったものです。洗浄と天日干しの作業を数回繰り返すと下の画像の右側のように白くなります。
この白くなった天草をすぐに使う訳ではなく、冷暗所で1年程度寝かせるそうで大変な手間と時間がかかっています。
原料となる天草を約1時間弱火で煮出すと液状になり、これを冷して固めたものがところてん。ところてんを戸外で凍結乾燥したものが寒天です。
ところてんの歴史
ところてんの歴史は古く中国から伝わったとされているようです。Wikipediaなどによると正倉院の書物に心天と記されていることから、奈良時代からこころてんまたはところてんと呼ばれていたようです。漢字で「心天」と書く理由については諸説あり理由は判っていないようです。
テラス席からは海が眺められます。
詳細情報
名称
住所
営業時間
駐車場
座席数
テラス席4席
アクセス
備考
【クレジットカード】使用可